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暖房費は、電気、灯油、ガスというエネルギーの名前だけでは決まりません。 機器が実際に使う量と購入単価を掛け、運転用の電気代も含めて計算します。 そのうえで、部屋全体を暖めるのか、身体の近くを暖めるのかを揃えて比較してください。
消費するエネルギーと暖房能力を区別する
| 方式 | 費用の計算に使うもの | 暖房能力とは別に確認すること |
|---|---|---|
| 電気ヒーター式 | 消費電力Wまたは使用電力量kWh、電気の単価。 | 部屋用か身体の近く用か、温度制御、通電時間、設置と接触の条件。 |
| ヒートポンプ式エアコン | 使用電力量kWh、電気の単価。カタログの測定条件も確認。 | 暖房能力kWと消費電力kWは別の値。外気温、部屋、設定と霜取り等で運転状態が変わる。 |
| 灯油の暖房 | 灯油消費量L/hと購入単価円/L。電源を使う機種は電気代も足す。 | 出力の強弱、電源要否、排気方式、換気、給油と保管。 |
| ガスの暖房 | ガス使用量と契約単価、電源を使う機種の電気代。 | 都市ガスとLPガスの違い、ガス栓と接続、出力と換気。単価と使用量の単位を揃える。 |
ヒートポンプは、電気で冷媒を循環させ、屋外の空気から熱を集めて室内へ運ぶ仕組みです。 例えばエアコンの仕様に「暖房能力」と「消費電力」が併記されている場合、電気代に使うのは消費電力や使用電力量です。 暖房能力のkWを、そのまま電気の入力kWとして料金に掛けないでください。
APF(通年エネルギー消費効率)は、定められた条件における1年間の冷暖房の効率を示す指標です。 実際の各時間の暖房効率を一定にする値ではなく、電気単価をAPFで割るだけで普段の暖房費を出すことはできません。 期間消費電力量を比べる場合も、冷暖房合計か暖房期間だけか、容量と測定条件が同じかを確認します。
電気と燃料の使用量から料金を計算する
- 一定出力の電気暖房:消費電力(W)÷1,000×通電時間(時間)×電気単価(円/kWh)。
- ヒートポンプ式エアコン:実際の使用電力量(kWh)×電気単価(円/kWh)。一定条件の試算では、暖房能力(kW)÷その条件の暖房COP×運転時間(時間)×電気単価で計算できます。
- 灯油暖房:灯油消費量(L/h)×運転時間(時間)×灯油単価(円/L)+運転用の電気代。
- ガス暖房:ガス使用量(m³/h)×運転時間(時間)×ガス単価(円/m³)+運転用の電気代。
使用電力量kWhが分かる場合は、その値に電気単価を掛けます。 燃料の消費量も運転モードごとに確認し、最大出力の値と温度制御中の平均を同じものとして比べないでください。
ガス機器の仕様がkWで示され、m³/hが分からない場合は、ガス種と発熱量による換算条件をメーカーやガス会社に確認します。 都市ガスとLPガスは、同じm³や同じ料金単価でも同じ熱量として扱えません。
入力条件を置き換えられる料金の算出例
電気は家電公取協の目安単価31円/kWh(税込)、灯油は120円/L、都市ガスは180円/m³と仮定します。 灯油とガスの単価および下記の消費量は計算の条件で、現行の相場や特定機種の実績を示す値ではありません。 購入先、契約、説明書の値に置き換えてください。
| 入力条件 | 燃料費 | 電気代 | 1時間の合計 |
|---|---|---|---|
| 電気1,000Wで一定通電 | なし | 1.00kWh×31円=31.00円 | 31.00円 |
| エアコンの平均消費電力を500Wと仮定 | なし | 0.50kWh×31円=15.50円 | 15.50円 |
| 灯油0.20L/h、電力20W | 0.20L×120円=24.00円 | 0.02kWh×31円=0.62円 | 24.62円 |
| 都市ガス0.20m³/h、電力20W | 0.20m³×180円=36.00円 | 0.02kWh×31円=0.62円 | 36.62円 |
電気、灯油、ガスの入力も、機器の暖房能力も揃えていないため、この合計額の順を器具の安さの順位にはできません。 同じ部屋を同じ室温に保つ比較には、実際の機種、外気と室内の条件、使用時間や設定を揃えた使用量が必要です。 エアコンも、最大消費電力が1時間続くと決めず、測定条件付きの仕様や使用電力量で確認してください。
基本料金は表に含めていません。 暖房のためにガス契約等を新設する場合や契約容量が変わる場合は、追加の基本料金、工事、本体や維持の費用も加えて比較します。 暖房の光熱費とランニングコスト比較では、比較する条件を確認できます。
