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外出時のエアコン暖房は、短時間なら運転を続ける方が安くなる場合がありますが、長い不在まで同じ結論にはなりません。 外出中に室温を保つ電力量と、帰宅後に暖め直す電力量の両方で決まるためです。 外出時間に加え、外気温、部屋の冷え方、帰宅時に必要な暖かさを確認して選びます。
対象は、家庭用エアコンの暖房運転です。 石油ストーブや電気ストーブなど、ほかの暖房器具の無人運転を勧めるものではありません。
運転中と暖め直しで使う電力の違い
エアコンは、設定温度と室温の差が大きいときには多くの熱を室内へ運び、部屋が暖まると出力を抑えて温度を保ちます。 停止後に部屋が冷えると、再び設定温度へ近づける運転が必要です。 ただし、運転を続けている間にも、屋外へ逃げる熱を補うために電気を使います。
比べる対象は、再起動直後の一時的な消費電力(W)の高さだけでなく、同じ時間帯に使った消費電力量(kWh)です。 外出中だけを比べれば停止した側が小さく見えますが、帰宅後の暖め直しまで含めると結果が変わることがあります。
例えば、いつも18時に帰宅し、19時には同じ室温で過ごしたいなら、外出前から19時までを同じ比較時間にします。 「帰宅時は冷えたまま」と「帰宅時も暖かいまま」では、電気代と同時に快適さの条件も異なります。
メーカーの暖房実験で比較した電気代
ダイキンの2018年2月16日の公表資料では、30分間隔で入り切りする実験は、運転継続の方が消費電力量が小さくなりました。 一方、外出や睡眠に合わせて停止する生活スケジュールの実験は、夜間と24時間全体で停止する側が小さくなっています。
後者は2017年12月25日23時から翌日23時、京都市の築約15年のSRC造マンション、14.1帖、同型の4.0kWクラスのエアコンを使用した比較です。 暖房設定は24℃、風量は自動、翌日の最高気温は7.8℃でした。 下表は同社公表のkWhに31円/kWh(税込)を掛けた値です。 元資料の27円/kWhによる金額とは区別しています。
| 比較した時間と停止条件 | つけっぱなし | 予定に合わせて停止 | 電気代の差 |
|---|---|---|---|
| 18〜23時の5時間 停止側は途中で2時間外出 | 3.4kWh 105.4円 | 2.4kWh 74.4円 | 停止側が31.0円安い |
| 23時から翌日23時の24時間 停止側は外出と睡眠で計13時間停止 | 12.7kWh 393.7円 | 11.6kWh 359.6円 | 停止側が34.1円安い |
夜間の金額は、外出した2時間だけでなく、帰宅後を含む5時間の合計です。 24時間の差には睡眠中の停止も含まれるため、「2時間の外出で毎回34.1円節約できる」という意味ではありません。 古い特定の住宅と機種の実験結果を、自宅の月額へそのまま掛け算しないでください。
外気温3℃という目安と住宅条件
パナソニックは、外気温が3℃より低い場合には、短い停止でも室温が下がり、暖め直しの負担が大きくなるとして、つけっぱなしを勧めています。 案内の比較グラフは、室内温度24℃、暖房設定24℃、31円/kWh、30分の外出を1日2回行う条件のシミュレーションです。 3℃を、すべての住宅に共通する損得の境界と考えないでください。
同社の2024年の解説には、1〜2時間の外出でも外気温を目安にする案内があります。 ただし、外出時間を延ばしたときの差額を、自宅でも同じと判断することはできません。 ダイキンの実験でも、2時間の外出を含む夜間は停止側が安く、資料ごとの住宅、気象、運転条件で結果が変わります。
外気温が下がると、暖め直しだけでなく、運転を続けて室温を維持する負担も増えます。 「寒いほど何時間でもつけっぱなしが安い」とは決めず、次の条件も一緒に見ます。
- 窓と断熱、隙間:同じ外気温でも、窓の大きさや断熱、隣室へ開いた扉で熱の逃げ方が変わります。
- 日差しと時間帯:日中に暖かい日と、日が落ちて冷える時間帯では、同じ長さの外出でも室温の変化が異なります。
- 機種と霜取り:低温時の暖房性能や霜取りの動作が違います。 温風が一時的に止まっても霜取りの場合があるため、短い間隔でリモコンを入り切りする前に、説明書の表示と動作を確認します。
必要な室温は暖房の設定温度と実際の室温の違いを確認して調節してください。 資料の24℃は実験条件であり、日常の推奨設定を示す値ではありません。
